[予想理論] データ数と信頼性について 考慮されない情報・データ 儲けのバロメータ 回収指数

● 概要
 トップページでも述べたように、HotTipsSupplyの予想理論は「レボ理論」に基づき、 「競馬を確率として捉える」という概念の上に成り立っています。確率として捉えるためには、 出走馬の勝つ確率を求める必要があります。
 HotTipsSupplyでは、過去のレース結果を解析することによって、当たる確率つまり1着になる確率を求めます。 出目やゴロ合わせ等の根拠のないデータは一切使用しません。また、厩舎情報や競走馬の気配、パドックでの様子など 抽象的ではっきり数値化することが難しい情報は採用していません。ある意味では、こうした情報を使っていないことは、不正確さを 生み出すことにつながりますが、揺らぎのない予想方法の確立という意味ではやむを得ないことと判断しています。 (HotTipsSupplyで採用されない情報については 考慮されない情報・データに述べられています。)
 レボ理論では、俗にいうスピード指数(レボ理論では「能力タイム」と表現)と同じような方法でレース結果を評価し、 さらに予想するレースへの適性を評価することで勝つ確率を求めます。解析はすべて芝・ダート別に行われ、 よくあるスピード指数の計算よりもかなり繊細な解析方法を採用しているため、予想結果は、 単に指数を比較するより正確に算出されます。
 なお、レボ理論についての詳細は、別ページの「レボ理論」に述べられています。    
  

● データ数と信頼性について   
 まず、HotTipsSupplyで採用している予想理論を考える上で非常に重要な問題であり、また、 回収率を考える上でも非常に重要な問題である「信頼性」について述べておきます。
 競馬新聞や競馬関連のウェブサイトでよく見かける「回収率・・%」という言葉があります。回収率とは 投資額に対する配当額、つまり、儲けの割合です。また、的中率という言葉もよく見かけます。これは文字通り 購入馬券数に対する的中した数の割合、または、レース数に対する的中した数の割合を表します(このページでは的中率は 前者の馬券数に対する割合として統一しています)。
 では、こうした予想方法を評価する数値(的中率や回収率)はどの程度信頼していいのでしょうか?  どのような場合に信頼できるのでしょうか?
よく競馬関連の新聞や雑誌には、「月間回収率200%!」とか「2週連続300%超」などといった誇大広告気味の 言葉を目にします。これらの言葉をまともに信じる人はいないと思いますが、どの程度信頼できるかを理解している人も それほど多くはありません。
 こうした回収率、的中率評価に対する信頼度は、データ数(投票した馬券数やレース数)と馬券の種類に関係して います。下記の4つの図(Fig.1〜Fig.4)は、1レースに1点ずつ単勝と複勝馬券を無作為に購入した場合の、 馬券購入数(図では抽出数と表現) と回収率、的中率の関係を表しています。馬券購入数は1から2000までの数値、購入馬券は出走頭数を 超えない範囲の数値を乱数により抽出し、それぞれ回収率と的中率を計算してプロットしたグラフです。  


Fig.1 無作為抽出による単勝回収率分布

Fig.2 無作為抽出による複勝回収率分布

Fig.3 無作為抽出による単勝的中率分布

Fig.4 無作為抽出による複勝的中率分布


 まず上の2つのグラフ(Fig.1、Fig.2)、単複の回収率分布を見てみます。
 無作為に馬券を選んでいるので、回収率は、投票総額から中央競馬会の取り分を差し引いた額の割合(75%前後) に収束するはずです。 図では単複どちらも収束するのにはかなりの抽出数が必要なことがわかります。単勝の方は2000回試行しても収束している とは言えません。1000回以上試行しても、回収率100%以上になったり50%に満たなかったりとバラツキが目立ちます。
 複勝の方も、抽出数500付近で±20ポイントくらい、抽出数1000付近で±10ポイントくらいはばらついています。 少なくとも100回程度の試行では「信頼できる回収率」とは言えません。
 下の2つの的中率分布グラフ(Fig.3、Fig.4)も同様で、収束するまではかなり試行回数が必要なことがわかります。こちらは、単勝より複勝の方がばらつきが 大きくなっていますが、これは、複勝馬券の方が収束する値が大きいことが原因で、収束する値に対する割合は単複とも同じ程度です。
 このように信頼できる回収率、的中率を得るためには想像以上に多くの検証回数を要するのです。回収率の場合、 複勝でもこの状況ですから、 馬連、馬単、3連複、3連単など高配当の可能性が大きい馬券になると、信頼できる回収率を調べるためには とてつもない回数の検証データが必要になります。この中で最も平均配当が小さい馬連でさえ、 10年間分の全レースを検証したとしても正確な回収率は得られません。 3連単馬券となると100年間分の全レースで検証してもおそらく無理でしょう。3連単のように10万馬券、100万馬券が頻繁に登場する ような種は、宝くじと同じようなもので「一生に一度当たればラッキー」という感覚です。 「3連単で年間回収率120%達成!」などと、どこかに書かれていても全く信用するに値しません。 複勝ならともかく、3連単では回収率を論じること自体意味のあることではありません。
 以上のように、信頼できる回収率、的中率を調べるには相当数の検証が必要となります。HotTipsSupplyの検証機能を使って 回収率、的中率を調べる場合も、相応のレース数(試行数)がない場合には信頼することは危険です。 例えば、過去の予想結果を検証した場合、ある条件下での回収率が100%を大きく超えていたとしても、 その条件下に該当するケースがどれだけあったかによって信頼度は大きく違ってきます。上記の図を参考にして、 常に検証データ数を意識して置くことが重要となります。
 HotTipsSupplyの採用している予想理論には、この検証データ数に関する考え方が導入されています。 レース条件とレボ理論による予想結果の関係から儲かる出走馬を見つけ出す過程で、 該当するケース(サンプルデータ数)が少ない場合には 信頼性がないと判断するように設計されています。また、HotTipsSupplyで行う検証を単勝と複勝に絞っているのも上述の理由によるものです。 儲かる馬券を見つけるための方法を探究するには、信頼性の面から複勝馬券で検証する必要があります。 念のために言っておきますが、これは複勝馬券を買わなくてはならないという意味ではありません。 あくまで、検証するなら複勝または単勝馬券が適しているという意味です。


● 考慮されない情報・データ
 このページの冒頭にあるように、HotTipsSupplyは、過去のレース成績を元に予想計算を行います。予想計算の過程には 下記の情報は含まれません。

・調教の状態
・厩舎情報
・数値として現れないレース中の不利等
・パドックでの状態
・病気等、休養中の情報
・血統情報
・馬体重の増減

 これらHotTipsSupplyに採用されていない情報は、時として大変重要な情報になることがあります。ある意味では、競馬の予想に は不可欠な情報であるとも言えます。しかし、HotTipsSupplyは、あくまで、 走破タイムをはじめとするレース結果データを純粋に分析し、 これから行われるレースの予測、つまり「レース条件を踏まえたタイム分析による予想」を行うソフトです。 したがって、上記の 情報の中に、かなり確実な情報がある場合にはそれを考慮することも1つの方法です。
 しかし、これらの情報が間違っている、あるいは、正確さを欠いている場合には、下手に採用すると逆効果になります。 上記の情報は、元々不確実な部分を含んでいることも事実です。
 例えば、調教状態が悪くてもレースでは好走することはよくあることですし、 厩舎からの話で本当のことを言っていないことも考えられます。また、パドックでは良く見えてもレースでは全然だめということも 珍しくありません。病み上がりでも好走することはありますし、血統がよくても成果を出せない馬は沢山います。 さらに、こうした情報は、多くの投票者が共有している可能性があります。沢山の人が知っていると人気(オッズ)に反映し、 的中率は高くなったとしても回収率としては低下することが懸念されます。
 闇雲に上記の情報を重要視することは危険ですが、データ解析系の一つの予想結果としてHotTipsSupplyの予想結果を参考にし、 かつ、 上記のような採用されない情報があることを頭にいれておくことは損のない方法であるといえるでしょう。


● 儲けのバロメータ
 レボ理論のように出走馬の推定勝率や期待値を算出する予想方法では、通常は、 期待値つまりオッズ×勝率の値が最も重要なバロメータとなります。 数学的に言えば、期待値が1以上の馬券を買っていればプラス収支になるはずです。
 しかし、現実には、レボ理論によってはじき出された期待値が1以上になってもプラス収支になる馬券とは限りません。 下のグラフは、レボ理論によって算出された期待値範囲ごとの単勝回収率(Fig.5)と複勝回収率(Fig.6)を表しています。 期待値が大きくなるにつれて回収率も大きくなっていますが、100%を超えるまで達していません。 過去のレース結果のデータを元に、未来のレース結果を予想するのにはどうしても無理があり、 また、前項で述べた「考慮されない情報・データ」があるため、 それが誤差という形で現れます。その結果、算出された各出走馬の推定勝率と現実の勝率との間には差が生じてしまうのです。
 儲かる馬券を見つけるためには、この現実との差をできるかぎり軽減する必要があります。そのためには、如何に正確に勝率を推定するかがカギとなります。正確になればなるほどこの誤差は少なくなります。また、どういう条件のときにこの誤差が大きくなるのか、あるいは、誤差が小さくなるのかを調べることも、儲けるためには大切な事柄といえます。 そこで、この誤差を少なくするために回収指数なる数値が考え出されました。
 HotTipsSupplyには、回収率にかかわる最も重要なバロメータの一つとして「回収指数」を算出する機能が備えられています。 回収指数は、最も推奨するバロメータです。推定勝率、推定期待値なども合わせて考えて 馬券選定する方法が最も有効であると考えています。


Fig.5 推定期待値と複勝回収率の関係


● 回収指数
 ここでは回収指数はどのように算出されるかについて述べておきます。  回収指数とは、一言でいうと、レボ理論によって算出された推定勝率(1着になる確率)、 推定期待値(単勝オッズ×推定勝率)などの予想結果と回収率との関係を様々なレース条件、 出走条件と関連付けて得られる儲けの指標となる数値です。
 「考慮されない情報・データ」の項にあるように、レボ理論には、いくつかの採用されない情報があります。 それによって、レボ理論による予想情報には現実との違い(誤差)が生まれます。 この違いを埋めるために、考え出されたのが回収指数です。算出した推定勝率に全く誤りがないならば、期待値に比例して 回収率も変化するはずで、期待値が大きい馬を選んでいれば必然的に儲けることができます。 ところが実際には、上記の2つのグラフ(Fig.5)のとおり、多少は回収率を大きくすることはできますが 回収率100%を超えることはできません。
 しかし、上記のグラフ(Fig.5)のような推定勝率と回収率の関係をもう少し細かく分類してみると興味深いことに気が付きます。 下の図(Fig.6)は、ダートレースで天候を晴・曇とそれ以外(小雨・雨・小雪・雪)の2つに分類した場合の推定期待値と回収率の関係 を表しています。グラフでは、晴・曇のときは回収率の様相は、Fig5と同じように右上がりではあるものの回収率100%には 達していません。しかし、晴・曇以外のときは期待値が高い範囲で回収率100%を超えています。また、期待値の小さい範囲でも、 晴・曇のときと比べて大きい回収率を示しています。
 このようにレースの条件によっては期待値と回収率の関係に変化が起きることがあります。 これは推定勝率と回収率の関係でもありえます。 回収指数は、このようなレース条件や出走馬の情報、推定勝率、推定期待値と回収率の関係を調べ、それを元に算出します。 具体的には、回収指数を算出するために次の項目を採用しています。

○回収率、推定勝率、推定期待値
○回収率、開催場所、推定勝率と推定期待値
○回収率、レース番号、推定期待値
○回収率、馬場状態、推定勝率と推定期待値
○回収率、天候、推定勝率と推定期待値
○回収率、単勝オッズ分布、推定勝率と推定期待値
○回収率、出走頭数、推定勝率と推定期待値
○回収率、距離、推定勝率と推定期待値
○回収率、レースごとの推定期待値の分散、推定勝率と推定期待値
○回収率、レースごとの過去のデータ数、推定勝率と推定期待値
○回収率、ラスト3ハロン能力、推定勝率と推定期待値


Fig.6 推定期待値と複勝回収率の関係(ダート・天候区分別)


 上記の各項目について、回収率への影響を反映させて回収指数が算出されます。 その結果、回収指数と回収率の関係は下のFig.7、Fig.8のようになり、期待値と回収率の関係(Fig.6、Fig.7)とは様相が 異なります。
 こうして求められた回収指数は、「見込める回収率」ということもできます。 言わば、過去のデータを元にして、できる限り実際の回収率に近い値になるように算出された数値が回収指数と言えます。 つまり、回収指数が120のときは見込める回収率が120%となるように、 回収指数が150のときは見込める回収率が150%となるようにその算出方法が決まります。 ただし、現実的には図のように回収率と回収指数には差が生じます。時として、その差は相当に大きくなることが ありますので、毎週変化する「回収指数と回収率の関係」を頭にいてておくことも大切です (回収指数の算出方法は、レース結果データが追加されるごと(通常は毎週月曜日)に変化します)。


Fig.7 回収指数単と単勝回収率の関係


Fig.8 回収指数複と複勝回収率の関係



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